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CSMからPdMへのキャリアチェンジ。顧客の採用成功に形を変えて向き合い続ける、廣瀬さんのキャリア

LAPRASメンバーのキャリアについてお届けしている「キャリア図鑑」。今回は、以前登場いただいた廣瀬さんに、再登場いただきます。

この1年で、CSM(Customer Success Manager)からPdM(Product Manager)へと大きくキャリアチェンジした廣瀬さん。その決断に至った経緯や、変更後の試行錯誤、これからのチャレンジについて、お話を伺いました。


CSMからPdMへのキャリアチェンジのきっかけと決断

2023年1月頃から、以前に比べると、ベンチャー企業でエンジニアの採用ニーズが一旦落ち着いてきました。採用が充足したり、採用の必要がなくなると、お客さんとしては今掲載している採用媒体の取捨選択を行う必要があります。悲しいことに、その中で「LAPRAS SCOUTを継続しない」というご連絡をいただくことが増えてきました。

今振り返ると、当時のLAPRAS SCOUTは創業期からの流れで「LAPRASが思う、エンジニア採用の理想のフロー」をツールに落とし込んでいました。その結果、他媒体よりもさらに手の込んだスカウトメールのパーソナライズ等が必要で、運用コストが高い採用媒体でした。そうなると、どの媒体を残すかという判断が必要になった際に「運用コストが高い」「立ち上がりが難しい」という理由で、LAPRAS SCOUTの利用を終了されるお客さんが多かったように思います。

CSMとしては、決して安くない費用をいただいている分、費用分の効果を感じてもらう前に契約が終わってしまうお客さんに対して、非常に申し訳ない思いをしていました。それと同時に、CSMという立場でLAPRAS SCOUTの良さを伝え切れずに悔しいという思いもありました。

一方で、LAPRAS SCOUTをリリースした2018年頃には珍しかった「ダイレクトリクルーティング」はここ数年で急速に定着し、転職において「企業から候補者がスカウトメールを受け取る」という文化も浸透してきています。そんな中で、本当に「LAPRASが思う、エンジニア採用の理想のフロー」をお客さんに押し付けていて良いんだろうか?という思いも強くなってきました。

採用担当の方はいろんな媒体を同時に運用しており、スカウト後にも選考や面接、また採用以外の業務も当然ある中で、非常に多忙です。CSMとして毎日お客さんと向き合う中で、自分が見えている"リアル"な採用担当者の現状と、自社が提供している「LAPRAS SCOUT」というサービスのズレを感じることが多くなり、それを解消するために、PdMに挑戦することにしました。

正直、PdMにキャリアチェンジすべきかどうかはすごく悩みました。自分でできるのかという点も悩みましたが、それ以上に、今サポートさせていただいているお客さんの担当を離れることに対する申し訳なさもあり、1ヶ月くらい悩んでいたと思います。

一方で、「採用担当者のリアルな苦しみを知って」いて、「その課題を整理して、プロダクトに落とし込む」のであれば、社内で一番適任なのは自分じゃないのか?という気持ちもありました。最終的には「使い続けてくれているお客さんのためにも、自分が頑張ってLAPRAS SCOUT改善しよう」と覚悟を決め、CSMからPdMへのキャリアチェンジを決めました。

PdMへの挑戦と試行錯誤

PdMにキャリアチェンジ後は、正直結構苦労しました(笑)

CSMの視点でプロダクトを改善したい一方で、一人一人のお客さんの顔が見えているからこそ「この機能を作ったら、このお客さんは使いやすくなっても、このお客さんは使いづらくなるのではないか?」「叶えたい機能改善がたくさんあるが、エンジニアのリソースも限られている中で、どこから手をつけるべきなのか?」等、優先順位付けや取捨選択に迷う場面は多かったと思います。

また、システム開発という観点だと、システムは作った瞬間から負債になる可能性を孕んでいます。そのような前提で、「お客さんの声を聞いて作った機能が、プロダクト全体を俯瞰した際に、本当に全体最適になっているのか?」「この機能でどこまでの負の解消をスコープに入れるべきか?」等、悩みは尽きませんでした。エンジニアの開発リソースを会社から託されているからこそ、何をどこまで作るべきかを決めるのは非常に難しかったですし、今でも難しいと思っています。

幸い、社内にはすでに複数名のPdMがいました。自分でもPdMの基本理念を学びながら先輩PdMの方々の実践的な手法をキャッチアップしたり、最初3ヶ月はそのPdMメンバーとMTGしてサポートしてもらいながら立ち上がることができました。新米PdMを支援してくれた社内のメンバーには感謝しています。

一方で、やはりCSMの経験が生きる場面もありました。システム開発に向き合っていると、ついプロダクトありきで考えてしまいますが、お客さんの仕事のほとんどはプロダクトの外にあります。LAPRAS SCOUTを使ってもらえるのはあくまで業務の一部であり、それ以外にもたくさんの業務があることを前提にプロダクトを設計する必要があるという視点が持てていたのは、非常に良かったと思います。

また、社内の他のPdMと専門性が違ったというのも良かった点かもしれません。例えば、エンジニア出身のPdMの両角さんと協力する際には、開発に関する考え方を両角さんから教えてもらい、採用担当の方の業務のリアルな情報を私が伝えることで、得意な領域を持ち寄って開発を進めることができます。そのおかげで、この一年でLAPRAS SCOUTは従来に比べて「使いやすい採用ツール」になってきているのではないかと思っています。

この1年で、プロダクトに起こした変化

この1年での変化としてまず一番大きいのは、採用担当者の方が「負荷なく」LAPRAS SCOUTを使えるための機能改善を進めてきたというものです。

例えば「炎マーク」は、求人や履歴書等の大量の文字情報を処理する人事の方が、欲しい情報を直観的に得られるように作ったものです。転職意欲を一週間日以内に[中][高]に変更したユーザーの方に🔥のマークがつくことで、ホットなユーザーを見逃さずに、スカウト送信が可能になりました。

また同様に、ユーザーの情報を踏まえてスカウト作成することは大事ですが、ポートフォリオや職務経歴書の全てを丁寧に読み解くのは非常に負荷が高いということで、「(ユーザー自身に)テックスキルを入力してもらう欄」を拡充しました。ユーザー自身が入力した情報を先に確認できることで、自社の技術要件にマッチする方の判断が容易になりました。

こういったユーザーのテックスキルの情報入力率は、LAPRAS社の強みであるAI技術等も活用し、もっと上げていきたいと思っています。

また、候補者検索についても他媒体と比べて、LAPRASは独特で使いづらい点があったため、検索機能を一新しました。

このような小さなプロダクト改善を積み重ねて、少しずつ「使いやすい」LAPRAS SCOUTに近づくことを目指しています。もちろんこれらは私だけの力で成し遂げたことではなく、関わるメンバー全員が頑張った結果だと思います。特に、LAPRAS SCOUTに関わるエンジニアのメンバーを他部署からの異動で3倍に増やしてもらったことで、スピーディーな改善ができるようになったという背景もあり、そういったリソース面での支援も含めて、社内のみんなには本当に感謝しています。

キャリアチェンジで分かった、ブレない自分の「軸」

元々CSMになったのも、「お客さんが成し遂げたいものに対して、力になりたい」というモチベーションからでした。そして、そのモチベーションはPdMになっても変わっていません。ポジションは変わっても、自分がお客さんにとってどういう存在でありたいかは変わっていないことで、自分の軸がそこにあることを再確認できました。

CSM時代にはプロダクトの改善点のご指摘をいただいても謝ることしかできなかったのが、今は具体的にプロダクトに反映させて「お返し」できるので、お客さんに対して力になれる手段が広がったいう点では、喜びを感じています。もちろん1人1人のお客さんと向き合う時間はグッと減ってしまったので、それは寂しい部分もありますが、その分プロダクトを改善すると一気にたくさんのお客さんに役立てるので、やはり機能の先にいるお客さんへの支援が今もモチベーションになっています。

これまで改善を進めてきたものは、まだまだサービスとしてお客さんが求める価値をお返しするために必要な改善のごくごく一部ですので、今後も引き続きLAPRAS SCOUTの改善を続け、より使いやすい採用サービスに進化させることに尽力していきたいです。

LAPRAS SCOUTをずっと使い続けてくれているお客さんはもちろん、自分がPdMになる際に担当変更を了承してくださったお客さん、担当を引き継いでくれたCSMの千里さん・浦山さん、新米PdMが立ち上がるまでサポートしてくれた社内の皆さんへの感謝の気持ちを、LAPRAS SCOUTをより良いプロダクトにすることで表していけたらと思っています。

またその先で、LAPRAS SCOUTが「採用できる」以上の価値をお客さんに提供できるようにしたいという思いもあります。ユーザー向けのLAPRASは、エンジニアの方にも支持されている"ポートフォリオサービス"でもあるので、LAPRAS SCOUTもその企業の魅力をエンジニアに伝えられることで、「採用活動」以外でも頼ってもらえるようなサービスに育てていきたいと思います。

他のPdMのメンバーとも力を合わせて頑張っていくので、これからのLAPRAS SCOUTにもぜひ、ご期待ください!!


今回はCSMからPdMにキャリアチェンジした、廣瀬さんにお話を聞いてきました。試行錯誤を繰り返しながら、お客さんのためにチャレンジを続ける姿勢に、元気をもらいました。

また、LAPRAS BACKBONEでは今後も社内の裏側やメンバーへのインタビュー等をお届けしていきますので、ぜひフォローして他の記事もご覧いただけると幸いです。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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